放課後児童支援員になる方法

放課後児童支援員について

「放課後児童支援員」とは、2015年度より新しく創設された資格。これまで放課後児童クラブへの有資格者の配置は義務ではありませんでしたが、2名以上の「放課後児童支援員」を配置することが義務付けられるようになりました。
新しい資格「放課後児童支援員」とは…?詳しく見ていきたいと思います。

1放課後児童支援員について

保育士、社会福祉士、幼稚園教諭、小学校教諭などの資格を持っている方、高卒以上で二年以上児童福祉事業に従事している方などが、都道府県が行う研修を受講することで「放課後児童支援員」の資格を取得できます。

どんな仕事なの?

子どもが安心して過ごせる場を提供する仕事です。また、子ども一人ひとりの発達の特徴などを理解して、時には見守り、時には教えたり、サポートしたり、そして、一緒に話をしたり、遊んだりすることで、子どもの育成支援につなげていきます。また、保護者と連携をして、保護者が安心して子どもを育て、子育てと仕事等を両立できるように支援することも、放課後児童支援員の仕事となります。
どんな仕事なの?

育成支援の具体的な内容

子どもにとって、放課後児童支援員は信頼できる存在であることが大前提。
その上で、育成支援には、次のような内容が求められています。

  • 1自ら進んで通い続けられるように援助する
  • 2出欠席と心身の状態を把握して、適切に援助する
  • 3子どもが見通しを持って主体的に過ごせるようにする
  • 4子どもが基本的な生活習慣を習得できるようにする
  • 5子どもの発達段階に応じた主体的な遊びや生活ができるようにする
  • 6自分の気持ちや意見を表現できるようにする
  • 7おやつを適切に提供する
  • 8安全に安心して過ごすことができる環境整備と緊急時の適切な対応をする
  • 9家庭と連携をする

求められている人材

放課後児童支援員は、保育(小学生)のプロとも考えられます。これまでは、放課後児童クラブ専門の資格はなく、保育士や社会福祉士、教諭などの資格が代用されてきましたが、対象年齢も違えば、保育の環境や時間も異なります。そのため、放課後児童クラブに必要な専門的な知識、技術が求められるようになり、この資格制度が創設されました。
求められている人材

放課後児童支援員の1日のお仕事事例

14時
小学生入室・宿題
小学生入室・宿題学校が終わった子どもたちを出迎えます。入室後、まずは学校で出た宿題にとりかからせます。
15時30分
おやつタイム
おやつタイム宿題が終わったらおやつタイム。学童保育利用の子どもたちには、施設ごとにおやつを提供しています。
16時
室内遊び・イベント
室内遊び・イベント自由時間では様々なプログラムがあります。工作室で工作をしたり、ドッジボールをしたり、いろんな遊びを行います。
16時50分
帰りの会
帰りの会児童館利用の子どもたちは、おおよそ17時頃に先に帰宅しますので、そろそろ帰りの準備に取り掛かり、挨拶をします。
17時
帰宅開始
帰宅開始 学童保育利用の子どもたちは、19時頃まで施設を利用しています。

子どもの育成支援を常に考え、子どもと全力で向き合う。その気持ちを持ち合わせていることが、一番求められていることかもしれません。 子どもと過ごす時間や関わり方は、ご家庭によって様々です。放課後児童支援員は適切な知識と経験で限られた時間の中での子どもたちとの関わり方を考えていくことが必要です。

2資格取得・制度について

下記のいずれかの条件を満たし、かつ「放課後児童支援員都道府県認定資格研修」を受講することで「放課後児童支援員」の資格を取得できます。

資格が取得できる条件について

  • 保育士の資格をお持ちの方
  • 社会福祉士の資格をお持ちの方
  • 高卒以上の学歴をお持ちの方(もしくは高卒相当と認められる学歴をお持ちの方)で、かつ二年以上児童福祉事業に従事した方
  • 幼稚園、小学校、中学校、高等学校または中等教育学校の教員資格をお持ちの方
  • 大学もしくは大学院で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学、体育学を専修する学科・研究科、またはこれらに相当する課程を修めて卒業した方(外国の大学でも可)
  • 大学にて上記の学科で単位を修得したことにより、大学院への入学が認められた方
  • 高卒以上の学歴をお持ちの方で、かつ、二年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事し、市町村長が適当と認めた方

資格が取得できる条件について

引用元:厚生労働省 放課後児童支援員に係る都道府県認定研修ガイドライン(案)の概要

3研修制度の受講について

「放課後児童支援員都道府県認定資格研修」は、放課後児童支援員としての役割及び育成支援の内容などの共通の理解を得るため、職務を遂行するうえで必要最低限の知識および技能の習得とそれを実践する際の基本的な考え方や心得を認識してもらうことを目的としています。

研修概要

カリキュラムは、6分野、16科目、24時間(1科目90分)で構成されています。都道府県にもよりますが、1回の研修日数は、4日間~8日間程度となり、研修期間としては2~3ヶ月以内とされています。保育士や社会福祉士などの資格をすでに持っている方は、保有している資格によって研修科目の一部が免除となります
研修概要

研修科目

放課後児童支援員として必要な子どもの基本的生活習慣の習得の援助、自立に向けた援助や家庭と連携した生活支援などの知識および技能を習得していきます。また、共通理解を持つために、「放課後児童クラブの設備運営基準」および「運営指針」に基づく育成支援を学びます。
研修科目
放課後児童健全育成事業
(放課後児童クラブ)の理解
1放課後児童健全育成事業の目的及び制度内容
2放課後児童健全育成事業の一般原則と権利擁護
3子ども家庭福祉施策と放課後児童クラブ
子どもを理解するための基礎知識
4子どもの発達理解
5児童期(6歳?12歳)の生活と発達
6障害のある子どもの理解
7特に配慮を必要とする子どもの理解
放課後児童クラブにおける
子どもの育成支援
8放課後児童クラブに通う子どもの育成支援
9子どもの遊びの理解と支援
10障害のある子どもの育成支援
放課後児童クラブにおける
保護者・学校・地域との連携・協力
11保護者との連携・協力と相談支援
12学校・地域との連携
放課後児童クラブにおける
安全・安心への対応
13子どもの生活面における対応
14安全対策・緊急時対応
放課後児童支援員として
求められる役割・機能
15放課後児童支援員の仕事内容
16運営管理と運営主体の法令遵守

研修受講場所・申し込み方法

各都道府県によって、実施場所・実施時期・申し込み方法等が異なります。所属している放課後児童クラブまたはお住まいがある都道府県のウェブサイトなどでご確認ください。

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